帝国ホテルのバイキング

母から聞いた亡き祖父の話

 

もう40年前になるが、帝国ホテルのバイキングに祖父母と母で行った

 

そこでは見るからにお金持ちな奥様がわがまま言いたい放題で

 

「ソースがうんたら」

 

「このワインの産地はかんたら」

 

うだうだ言った揚句、傍で見ていた祖父を上から下まで見て「ふふん」と笑ったらしい

 

「何、あの女」と文句を言おうとする母を祖母が止めていたら、祖父はホテルの人にはっきりと

 

「私たちは田舎者なので美味しいものを下さい」

 

すると母たちの席にローストビーフや生ハム、上等のワインなどが次々来た

 

先程の奥様が

 

「何よ!そんなものがあったの!?」

 

と怒るとホテルの人は笑顔で

 

「お客様からは料理はソースにいたるまでご指定がありましたのでそのようにいたしました。ですがこちらのお客様からは美味しいもの、とのことでしたので、失礼ながら私どもでおすすめの料理を選ばせていただきました」

 

 

「分からなければはっきり聞いた方がいい。背伸びしてもいいことない」

 

と母は言ったが、私はそれより自分を「田舎者」と言い切った祖父とホテルの人にGJ!と言いたい

 

 

40年前だからね

 

色々、今と違うけれどね

 

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