恋愛(共通)

こんな話がございます。

 



 

作家 O・ヘンリーを一躍有名にした、「賢者の贈り物」という短編小説。

 

(教科書にも掲載されていたので、ご存知の方も多いかと)

 

 

「あった気もするけれど、ストーリーが曖昧になっちゃった」

 

という方はこちら →「賢者の贈り物」

 

ちなみに、原題の“The Gift of the Magi”の“Magi”とは、キリスト誕生の際、星の運行を見て救世主に贈り物を届けに来た三博士(占星術師)のことです。

 

 

要約します。

 

一昔前は羽振りの良かった、ディリンガム・ヤング夫妻。

 

今ではすっかり落ちぶれ、安アパートの貧乏暮らし。

 

奥さんのデラは、愛する夫ジムのために準備する、クリスマスプレゼントを買うお金がわずかしか貯金できませんでした。

 

そこで、「ディリンガム・ヤング家の2つの宝物」のうちのひとつである、彼女の美しい髪を売り、この家のもうひとつの宝物である、ジムの金の懐中時計にふさわしい、プラチナの時計鎖を買います。

 

 

やがて、ジムが帰宅。

 

短髪のデラの姿に、彼は固まってしまいます。

 

 

言葉を失っているジムに対し、懸命にポジティブな言葉を発し続けるデラ。

 

けれどやがて、ジムが呆然となってしまった真の理由を知ります。

 

 

彼は、愛する妻のため、(口には出さないけれど)彼女が欲しがっていた、高価なべっ甲の櫛のセットを、クリスマスプレゼントに用意していたのです。

 

さらに。

 

その高価な櫛を手に入れるために、彼らが最も大切にしていた懐中時計を手放したことを。

 

そして二人は……。

 

 

 

O・ヘンリーは、物語の最後に、彼らを「愚かにも」と言いながら「最も賢明」と評して締めくくっています。

 

互いに一家の宝物を失った2人の夫婦が、「愚か」であり「賢明」?

 

相反してます。

 

なぜ、こう表現されるのでしょう?

 

 

読後の感想で、ジムとデラの行動は、評価が「良い」と「悪い」の二つに分かれやすいようです……が。

 

・「なぜ評価が割れるのか」

 

・「なぜ自分(又はパートナー)は、どの点を重視して評価を下したのか」

 

を掘り下げて考えることで、自分自身や相手の「恋愛観」「結婚観」を見つめられる作品だと思うのです。

 

 

あなたが下した評価は、「良い」「悪い」のどちらですか?

 



 

 

 

 

 

 

 

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