舟を編む
「舟を編む」
2013年公開
原作=三浦しをん
製作国=日本
監督=石井裕也
時間=133分
キャスト=馬締光也 - 松田龍平、林香具矢 - 宮崎あお
い、西岡正志 - オダギリジョー 他
全く前情報無しで拝見しました。
注※映画・書籍・音楽に関しては、たまに「意識して詳細を仕入れない」素の状態で臨むことが
ございます。
いわゆる「ジャケ買い」。
先入観無しで味わう方が、心にざっくり刺さることもありますので。(当然逆も())
でも、毎回そうできる訳ではありません。
パッケージや帯に色々書き込まれている、作り手の熱い文言をわざと見ないようにするの
は、なかなかに大変な作業なのです……。
(魅力的な文言多いので。勿論、後でじっくり拝読します)
このストーリーで、キャストに松田龍平さんが起用されており「おぉぉっっ!?」と。
台詞に頼らず表情でも言外を語れる、日本映画には不可欠の表現力をお持ちの役者さんですので、とても合っていると感じました。
「御法度」で既にその片鱗を匂わせていましたが、ドラマ「あまちゃん」でも本領発揮しておいでで、かなり嬉しかったですね。
オダギリジョーさんも相当に多彩&異彩な方ですが、映画の内容から「THE 有頂天ホテル」のマニアックな筆耕役を脳裏に浮かべたのは、ネコノヒゲだけではないはず!と信じております。
仕事柄、赤鉛筆を入れる一瞬の校正シーンで、すでに涙目。
文章を編む。
本を編む。
辞書を編む。
何気なく手にする、郵便受けに入れられたパンフレット一枚、本棚の片隅にある本一冊。
身近にありながら、一つ一つが、どれだけの手と時間をかけて編集されるのか、印刷物の実情を知る人はそれほど多くはないでしょうし、製作者サイドにスポットを当てられることも皆無。
見た目はコンパクトながら、ものによってはA.ガウディの「サグラダ・ファミリア大聖堂」に引けを取らない、壮大な時間を渡ることもあり、リアルで作り手が生存中、完成を見ないままになることも確かにあるのです。
「編集」の意味とは。
言葉を丹念に「集め」、広大な世界を渡る小舟を「編む」作業。
集め、編む者達とその周囲の思いも編み込み。
三浦しをん様は、このことを作品の中に描きたかったのでしょうか。
……であれば、きっとネコノヒゲは大ファンになりそうです。
「ことばの本質的な解釈」に同調し、大変好感度高いです。
ただ、現段階で、私はまだ原作を拝読していません。
当然ながら映画を製作する監督の解釈もありますし、発信者サイドと受信者ネコノヒゲの間に、どれ位ギャップが存在するのか定かではありません。
また、時間枠の関係で、映画製作として省略せざるを得ないエピソードもあったでしょう。
そのギャップを楽しみに、いずれサイトのどこかで、原作の感想を編もうと目論んでおります。
サイト内記事 → 書籍「舟を編む」