電卓で遊ぼう 1
《3桁の数字の2回繰り返し÷7→余り0 (解説)》
別の記事内でご紹介している《3桁の数字》の解説を兼ねていますが、ここで改めて。
どんな3桁の数字でも、2回繰り返して並べ6桁の数字にすると、必ず7で割り切れる妙技。
・無作為に選んだ0〜9までの数字で、3桁の整数を作ります
※000は適用外なので、できませんよ〜!
例: 5&2&4 → 524
・この3桁の整数を2つ繰り返して並べ、6桁の整数にします
例: 524524
・できた整数は、7で割ると必ず割り切れ、余り0になります
例: 524524÷7=74932…余り0
なぜ綺麗に割り切れるのか?
……それは、繰り返して作ったた6桁の数字は、必ず1001の倍数だから。
(1001÷7=143 ですから、そもそも1001が7で割り切れる数字)
おお!? そうなのですね?
……でも次の疑問が。
何故、必ず1001の倍数になるのでしょう?
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
★繰り返す3桁(=6桁)の整数を、数字でなく、まずは図形に置き換えてみましょう。
最初の3桁を3つとも違う図形にして、同じ数字になる箇所に同じ図形を置くと、
●▲■●▲■ (例:524524)
という形に並びますよね?
この並びを、単なる「数字の羅列」ではなく「数」として表すと、左の図形から順に
〔●×100000〕+〔▲×10000〕+〔■×1000〕+〔●×100〕+〔▲×10〕+〔■×1〕
という表現になります。
例:
(5×100000)+(2×10000)+(4×1000)+(5×100)+(2×10)+(4×1)
=500000+20000+4000+500+200+4
=524524(※)
※〈ご・に・よん・ご・に・よん〉ではなく〈ごじゅうにまんよんせんごひゃくにじゅうよん〉
に切り替えて考える、ということです。
★上の図形の式を、もう少しシンプルに書き直します。
※×の記号を取って数字を左側に並べます ※×1は便宜上省略せずご説明しています
〔100000●〕+〔10000▲〕+〔1000■〕+〔100●〕+〔10▲〕+〔1■〕
★同じ図形がお隣同士になるよう、ちょっぴり並べ替えます。
〔100000●〕+〔100●〕+〔10000▲〕+〔10▲〕+〔1000■〕+〔1■〕
★ここで、図形をアルファベットに置き換えてみると……授業で習った「文字式」風味に!
※「文字式」→数字の代わりに文字を入れて作る式
●=a ▲=b ■=c だったら、
〔100000a〕+〔100a〕+〔10000b〕+〔10b〕+〔1000c〕+〔1c〕
★仮に付けていた〔 〕を外すと、もっと本格的な「文字式」スタイルになります。
(図形をabcに置き換えるだけで結構印象が変わるものです でも同じことの表現違いなだけ)
100000a+100a+10000b+10b+1000c+1c
★しかし、眺めていると……おや?
「文字式」ルールの1つ「同じ文字にくっついている数同士は、足し引きして文字をくっつ
けてもOK」が発動できそうです!
※文字式の加減 → 同じ文字同士の係数(文字以外の数)を足したり引いたりすること
この式に出ている記号は全部足し算ですので、
(100000+100)a+(10000+10)b+(1000+1)c
=100100a+10010b+1001c
★だいぶすっきりしてきましたが、あと一ひねり。
a、b、cにくっついている、100100と10010と1001。
この数に共通するキーワードは……「1001を掛けて作れる数(=1001の倍数)」。
→「ぎりぎりまで細かいのは( )でまとめ、共通する数を一度に掛けたり割ったりできる」のルール適用OK。
ということで、
1001(100a+10b+1c)
が、一番シンプルな形となります。
結論:
たとえa、b、cにどんな整数が来ても、6桁にすると最初から1001が掛けられる式に組み込まれるから、必然的に1001の倍数になる訳です。
だって、
1001(100a+10b+1c)
=(1001×100a)+(1001×10b)+(1001×1c)
の法則は覆せないのですから……。
例:
a=5 b=2 c=4の時、
1001(100a+10b+1c)
=1001×(100×5+10×2+1×4)
=(1001×100×5)+(1001×10×2)+(1001×1×4)
=524524
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
000の計算はできませんが、001からは余り0の表示が出来ます。
但し、電卓でチャレンジした場合、機能上最初に入力される0は表示されません。
ですから、ちょっと感動は薄いかと思います。
悪しからずご了承ください。
《補足》
1001を綺麗に割り切る整数は7以外にも存在しますが、1桁でビシッと決めるのは7だけなので、「おぉ!?」な感じが高めではないかと。
電卓で遊ぶ魅力は、入力側から見れば単に美しい「数字の羅列」だったとしても、電卓本体は「数」として認識しているというズレから発生します。
最初から桁も計算してくれるから、手順を踏むと、整然とした法則が発動する。
素直というか……可愛いくないですか、電卓?
電卓で遊ぼう 2
《ひと手間かけて好きな数字を並べる》
@8を抜いた、12345679 と入力
A1〜9の自然数のうち、好きな1桁の数字を掛ける
B出た数に、今度は9を掛ける
するとAで入力した「好きな数字」が9個並びます☆
遊び方の1例としては、
・「12345679」「×」と入力して相手に差し出す
・こちらに見えないように、「1桁の好きな数字を入力」&「×」と押してもらう
・渡された電卓に「9」「=」と入力すれば、相手の好きな数字がずらり!
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
構造は思いの外シンプル。
★手順を式にすると、
12345679×♪×9=♪♪♪♪♪♪♪♪♪ (♪は、好きな1桁の数字)
★左側の式の順序を入れ替えたら、
12345679×9×♪=♪♪♪♪♪♪♪♪♪
★12345679×9だけ計算したら111111111なので、
111111111×♪=♪♪♪♪♪♪♪♪♪
♪にはいつも111111111が掛けられちゃうから増殖するのです!
最初の数字が、123…と続きながら、8だけ抜かして9に飛び、「ん?」と思う所がミソ。
「111111111を9で割ったら、8抜きで美しく並ぶ」のを逆に使った妙技なのでした☆
電卓で遊ぼう 3
《CASIO の隠しコマンド》
※機種により、出来るものと出来ないものがあります
@周囲でCASIOの電卓を探します
A[1][3][7][9][AC]の、5つのキーを同時に押す
注:[1][3][7][AC]の、4つのキーの同時押しバージョンもあるそうです
B液晶部分に[CASIO]の文字が!
……出ますか?
残念ながら私の周辺にある電卓は全く出ず……見てみたい!