キャスター付き事務椅子
何故、このサイトに事務机だの事務椅子だのが頻発するのかは不明です……。
ネコノヒゲの知るメディアの中で、最も熱心に「一見無駄っぽいことに情熱を傾ける」という、ブレないポリシーで番組を続けてくださっている「探偵!ナイトスクープ」。
(別ページでも、好きなのが見え隠れしているかと)
初めて観たのは、1999年9月24日放送の「事務椅子のキャスター(タイトルはうろ覚え)」。
※随分前、と思ったのですが……1988年から放送開始の長寿番組でした
深夜、何気なくテレビのチャンネルを変えていた時、当時の秘書岡部まりさんが読み上げた依頼内容に食いつき、観始めたのが始まりでした。
具体的には、
「キャスター付き事務椅子に乗って、大阪から生駒の実家まで帰れるでしょうか。
友人は途中で壊れてダメになると言います。僕は行けると思います。調べてください。」
という内容。
……ヒゲアンテナ、全集中。
石田靖探偵と依頼者の青年2名が、背もたれ・キャスター付きの事務椅子に座った姿勢で、真剣に足で漕いで街を通過して行く光景がシュールで笑えました。
でも長い長い道中。
「いかに楽に漕ぐか」を研究し、通行人に話しかけられ、時に異様な目で見られつつも、依頼者とプライベート話などもしながら、キャスターが舗道のひびにはまり、かなりの登り坂を無言で必死に漕ぎ。
その姿に、次第にマラソンランナーを応援するかのような気持ちに。
(結果は……お伝えしない方がいいのでしょうね?)
大阪〜生駒間は、主要区間で約26km。
この距離を、キャスター付き事務椅子のみで移動しようと目論んだ訳です。
カットされたシーンも恐らく膨大でしょう。
しかし……依頼に基づき、人によっては「下らない」と一蹴しそうなテーマにも果敢に挑む。
時には涙なしには観られない回もありますし、地味過ぎて笑ってしまう小ネタもありますが、依頼側と番組製作側、二人三脚の心意気を感じます。
だからこそ、長く愛されているのでしょう。
なんだかんだ申しておりますが……面白いので毎週観ています()
次にどんなテーマが飛び出してくるか観るまで分からない番組なので、保証はできかねますが、疲れている時は特に、ふと心揺さぶられる瞬間に出会える率の大変高い番組です。