先日、新入社員の面接をやってたら

《先日、新入社員の面接をやってたら》

 

先日、新入社員の面接をやってたら、非常に心なごむことが起きた。

 

 

その日は集団面接で、俺の眼前には、ガチガチに緊張した学生が五名。

 

こちらには、俺と、人事部長、人間を何人か消してそうな(むしろ消した。)怖い顔の重役二人。

 

そんな面子で面接開始。

 

とりあえず、一番下っ端の俺が、端っこの青年に、

 

 

「では、まず自己紹介をお願いします。」と促した所で、鳴り響く着メロ。

 

そのメロディが…

 

 

「あっれーは誰だ♪誰だ♪(デビール)あっれはー(ブツッ。)」

 

 

鳴らしたのは、今、促した学生。顔が耳まで真っ赤。だいーぶ気まずい空気。

 

そんな中、重役が口を開いた。

 

「…で。誰なのかね?」

 

学生、凄く恥ずかしそうに、「デビルマンです…」

 

 

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受験生二名と、人事部長死亡。

 

聞きたいのはそれじゃねえよ!!

 

 

その後、どうにか淡々と面接は滞りなく進み…最後の質問。

 

重役から、全員への質問で。

 

「では…最後に、簡単な問いを出します。一人、答えられれば宜しいです。

 

 では、問題。デビルイヤーは?」

 

「地獄耳!」

 

即座に答えるデビルマン君。

 

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学生二名が更に死亡。

 

 

その後の会議で、デビルマン君は無事、重役のプッシュを受け、その面接を潜り抜けた。

 

重役からの理由としては、

 

「最初の大失敗の後、彼は凄く混乱した中からシッカリと立て直した。

 

 立派な学生じゃないか。」との事。

 

 

だが、俺だけは知っている。重役、独りで居るときに、ぽつりと

 

「だーれも知らない知られちゃいけーないー。」とか歌ってたのを。

 

あんた。ただのデビルマン好きなだけだろ。と、疲れながらも心なごんだ。

 



 


 
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