Suzanne Vega
《Suzanne Vega》
スザンヌ・ヴェガの“Tom’s Diner”は、元々3分弱の短い楽曲です。
しかも後々発表されたLyricsバージョンの方が、長くオンエアされている
印象があります。
けれど、ネコノヒゲ的には、こちらのオリジナルの方が好きです。
別ページのどこかでも申し上げているかと思いますが……恐らく「雨のカ
フェ」というキーワードに、スザンヌのア・カペラの声がしっくり馴染むせいだろう、と自己分析しています。
常連でない自分が、雨の日にふらりと入ったカフェ。
常連のやりとりを他人事で聞きながら、新聞を広げ、ゴシップ記事を読み。
占いコーナーを見、窓の外の女性を観察し、色々と想像を巡らせ。
ふと、過去にあった、同じような雨の日の「彼」との思い出が蘇る……。
誰もが持つ、日常の中に波打つ細やかな心のひだを、まるで1つの写真の風景のように、鮮やかに切り取って再現した楽曲(しかも、独り言のようなア・カペラのみで)は、なかなか出会えません。(いや、先は分かりませんね……期待しています)
この曲に限り、変に音色を加味せず、素のままでいいんじゃないかな?と思っています。
ライブバージョンでしか見つけられませんでしたが、よろしければこちらでご賞味ください。
“Tom’s Diner ”(1986)